サンタ・マリア・ノヴェッラ広場
サンタ・マリア・ノヴェッラ広場は、宗教・商業・権力が交差するフィレンツェの玄関口だった。ファサードに刻まれた名前は、中世の信仰心とルネサンスの自己顕示欲が一体化した瞬間を示している。
レオン・バッティスタ・アルベルティは、ゴシックとルネサンスという二つの様式を一枚のファサードに統合するという前例のない挑戦を、渦巻き形の「ヴォリュート」という革新的な装置で解決した。
ルチェッライ家の富は染料貿易から生まれ、その富がアルベルティのファサードを実現させた。ファサードへの名前の刻印は、中世的な信仰の行為とルネサンス的な自己表現が分かちがたく結びついた時代の産物だった。


